結びの加減について
さて
綺麗にドイリーを結びあげるために
結び(=ダブルステッチ)の
加減(=テンション)を合わせることは
とても大切ですね
大切だけど
これが難しい、、、、、、
そして
タティングレースの奥深さでもあります
糸の加減には
右手側の糸と左手側の糸と
2つの引き加減があります
固くきつい結びで揃えるのは
比較的簡単に出来ます
締め切ってしまえば
ある程度揃ってしまうからです
反対に
糸の質感や素材感をいかす
柔らかな結び加減ほど
揃えるのが難しいと思います
指先の感覚で
糸の締まり具合から
引き締め加減を揃える必要があるので
より繊細な結びの感覚が
必要になるからです
また
人には(もちろんわたしにも!)
それぞれ癖があり
例えば、、、
大型ドイリーを作ると
外側のエジングの段階に入ると
結びが固く引き締めがちになり
外周が足りなくなる
ということを繰り返してしまったり
リングの引き締めが固めで
チェインの引き締めは
甘かったりでバランスが崩れるなど
色々な癖があります
ところが
糸の個性と語らうようにして
糸が教えてくれる加減で結ぶと
「ここ」
という引き締め加減を
糸が教えてくれたりします
だいぶ前の話になりますが
講師仲間三人で
タティングレースの講習会へ伺った折
同じ課題のパターンを
同じメーカーの糸で
3人一緒に作ることがありました
その時
講師三人の完成作品は
左手側の糸の手加減こそ
わずかに差がありましたが
作品フォルムとサイズは
ほぼ同じように揃って完成していました
一方で
糸の個性を活かす引き締め加減とは別に
自分の好きな
引き締め加減というのもあると思います
柔らかい結びが好きだったり、、、
硬い結びが好きだったり、、、
わたしの中での究極の理想は✨
「糸の個性×わたしの好き」な加減で
「糸とモチーフの魅力を最大限引き出す」
そんな結びです💛✨
でも
正解はないのだと思います
教室を展開して
今年でちょうど10年目
タティングレースをサークルで始めて
ワンデイマーケットにチャレンジしてからは
ほぼ丸13年になります
その間ずっと
結びについて試行錯誤してきましたが
「たった一つの絶対の正解はない」
というのが
今のわたしの答えです
公式は💛
「糸×パターン×目的(用途)×自分の好み」
です
この4つの要素を掛け合わせると
ここからくる「解」は
「無限」✨
さまざまに楽しめるのが
タティングレースだと思います
ただ
糸とタティングレースには
物質としての法則と
構造としての法則が
働くのだと考えています
例えば
固くキツイ結びは
大きなドイリーや作品を作るには
不向きです
固い結びは
糸をピンと張り続けるため
指に糸引きの後がついたり
痛くなったり
そうすると
長時間の作業が
苦痛になってしまいます
固く結ばれ閉じられたリングは
ほどくのが至難になるため
「ほどくのが苦手」だと感じるでしょう
また
チェインでもリングでも
固く結ばれた目をほどいた糸は
ヘトヘトに疲れて傷んでしまいます
疲れて傷んだヘロヘロの糸は
光沢や張りが失われており
作り直したピコが歪んだりして
「間違えたら切るしかない」
と思ってしまうかもしれません
また
細い糸や切れやすい糸であれば
リングを引き締めた瞬間に
ぶちっと切れてしまったり
するかもしれませんね
大きな作品は連続した作業なので
固くてキツイ結びは不向きで
ドイリーを作るのは苦手だと
思ってしまうかもしれません
針での糸始末も
固くて針が通らずに
必然的に糸始末は
接着剤でするしか選択肢がなくなります
例外も
もちろんありますが
糸にそれぞれ性質や個性があって
タティングレースには構造があるので
そういった因果関係が
必然的に生まれます
あなたの好きな結びは
どんな結びですか?
できれば色々な作品を
手にとって見る機会が持てると
通りいっぺんとうではない
さまざまな結びの個性にも
触れることができると思います✨
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